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「サッカーのドリブル中に切り返しをしようとして少しバランスを崩したら膝がずれたような感じがしてその場に倒れた。倒れたときに膝の中で何らかの感触があった。(『ポン』という何かがはじけたような感触だけの場合から、『ゴキッ』『グリグリ』という音を実際に感じるまでいろいろである。)周囲の人たちから見てひどいケガとは思われない。しばらくすると歩けるようになったが、夜になって徐々に膝が腫れてきた。翌日に近くの病院へ行ってレントゲンを撮ったが「骨に異常はないので捻っただけでしょう。様子を見ましょう。」と言われた。通院している内に痛みもなくなり、治ったと感じ。ドクターからも許可がでてスポーツを再開することになる。サッカーを再開してしばらくは何事もなく過ぎるが、ある時些細なプレーで最初と同じようになり、これが繰り返される。さすがに自分の膝は普通ではないと感じて、膝専門医を受診する。専門医が診察すると直ちに前十字靭帯損傷(断裂)と診断される。」これが私の所を訪れる選手の典型的な経過であります。(Photo05) |
Photo05 |
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| はじめに述べたように、膝関節は脛骨という平らな関節面の上に丸い大腿骨が乗っている構造のため骨だけでは不安定なところを4つの靱帯が巧妙に支えています。
膝の側副靭帯だけを痛めた場合には受傷直後こそ非常に痛いけれど、手術が必要になることはほとんどありません。関節の周りにある靱帯なので自然に修復されます。損傷の程度に応じた適当な期間の固定とその後のリハビリだけで問題なくスポーツに復帰できます。だだし、脱臼に近い場合や半月板を同時に痛めている場合にはその治療(後述する)は必要です。プロ選手のケースでは復帰時期を早めるために敢えて手術を選択することもあります。
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一方の膝前十字靭帯損傷(断裂)は上記の例のようにはじめは軽症として見過ごされる
ことが多く注意が必要です。やれるからといって十字靭帯が切れたままでスポーツを続けて、膝を捻りずれる感じ(亜脱臼)と膝の腫れ(内出血)を繰り返していると大切な半月板や関節軟骨が痛んできて取り返しのつかないことになってしまいます。亜脱臼の繰り返し(再受傷と膝専門医は呼んでいます。)が3回を超えるとほとんどすべての人で元には戻せないダメージが膝に起こっていると言っても過言ではありません。(Photo06)
適当な固定だけでほとんどの場合に治る膝側副靭帯損傷とは違って膝関節の中にある膝前十字靭帯損傷(断裂)を治すためには手術が必要であります。先に上げた例のように最初は軽症と判断されることもあるので、診断を確定するためには、最初に診てもらったドクターがもし前十字靭帯のダメージのことを考えていないようなら、思い切って自分から膝専門医への紹介をドクターに依頼することも時には必要になるかもしれません。診断だけでなく膝前十字靱帯の手術には非常に高度のテクニックと経験が、さらに術後のスポーツ復帰までには専門的なリハビリトレーニングが必要であります。したがって受診に際しては膝十字靭帯再建術の術式と術後成績を公開している医療施設を選ぶことか大切です。
私たちの手術法とリハビリ法を以下に公開します。 |

Photo06 |
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